うつ病の頃は精神安定剤がないと生きていけなかった

今ではすっかり完治はしていますが、数年前、私はうつ病のどん底にいました。

元々の原因は、数年勤めた会社がどうやら経営状態がよくないようで、解雇の動きがあると聞き、会を辞めて次の会社に勤めてみたものの、そこで解雇され、その次は育ての親ともいえる祖母の死、実家の都合での引越しなど、うつ病には悪い条件がそろいすぎてしまい、精神状態はどん底になってしまったのです。

自分でもこのままでは外に出れなくなってしまいと思った私は、ひとりで精神科へ行き、お薬をもらってきました。

当時、解雇されて仕方なく始めたバイト先も精神的によくなかったようで、バイトを休み、毎日9~10時に起き朝ごはんを食べて薬を飲み、お昼には軽く食事をして薬、昼からはごろごろとぼんやり時間を過ごし、夕食後にも薬という感じで、とりあえず薬だけは切らさないようにしていました。

精神安定剤は飲み続けても治らない、認知症になるなど色々な迷信めいたことを言われることがありますが、途中でやめることなく飲み続けないと、変な不安に襲われたりと、余計に状態が悪くなることがあります。

副作用で感じる倦怠感や胸から母乳が出たこともありましたが、変な不安感からは少なくとも解放されるので、当時は精神安定剤を飲むことは、大げさに言えば生きる支えでもありました。

結局、うつ病がよくなるまで2年ほど薬を飲みましたが、最後にはかなり減薬していましたので、飲まなくても不安感を感じることはなくなっていましたが、やはりいきなり絶つのは自分の精神的なサイクルが狂ってくるので、主治医と話し合うことが必要です。

(長崎県/s・tさん)